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◆ ◆  双眼鏡/単眼鏡 コーティングと鏡筒内の撮影  ◆ ◆

コーティングの反射の撮影

違いがわかりやすいように分光特性(スペクトル)に注意し、光源となる照明器具を小さめにして撮影。

◆撮影方法
1.夜間やカーテンを閉めた部屋で行います。光源はデスクライトやスタンド。
2.光源以外のライトやテレビは写り込まないように消す。
3.ライトは10〜20分点灯して安定させる(蛍光灯、LEDとも)
4.双眼鏡から60cm位にライトを置く、カメラはライトのそば。
5.対物レンズとプリズムの反射が写るように位置を調整して撮影。

◆カメラ設定
1.三脚は必ず。
2.形を歪ませない為、レンズは60mm〜150mm(ライカ判換算)かテレマクロ。
3.60cm先の双眼鏡の対物レンズや枠、120cm先のライトの両方が被写界深度に入るように絞ります。
4.クローズアップレンズやマクロコンバージョンレンズは被写界深度が浅くなるので使えません。
5.ブレないように、セルフタイマーかリモートレリーズ。
6.複数の機種を撮る時は比較できるように、条件をそろえるように。
   仕事なら厳密に同一条件だけど、趣味だからそこそこで(^ー^)


◆光源(照明)について
1.個体差があるので同じ個体を使う。ある程度の経時劣化は仕方ないですね。
2.使用する照明
  LEDライト:東芝LDA6N/3、他
  インバーター型デスクライト:FPL27EX-N、3波長形昼白色蛍光灯
3.分光特性に注意。
  特定波長に偏っていると反射の違いがわかりにくい。
  一般照明用の昼白色LED電球は太陽光に似て、波長の偏りが少なくいいかも。
  蛍光灯は輝線と言う特定波長が強く、それ以外の波長はあまり出ていません。輝線がひとつだとトンネル照明のような単色光になります。一般用のものは輝線の波長や強さを上手に組み合わせて演色性を高めています。現在主流の三波長形は輝線が三つあります。簡単に言うと赤緑青、RGBです。(詳しくはパナソニックや東芝の技術情報を参照)


鏡筒内の撮影
接眼レンズと対物レンズの両方からLEDライトを当てて撮影。

◆準備
 1.接眼レンズにライトを取付(LEDライト:GENTOS GTR-731H)
 2.撮影しやすいようにクリップ等で固定
 3.対物レンズ側は、カメラ脇にLEDライトを取付
 4.内部が写るように位置を調整して撮影。
 5.ポロや逆ポロ(ミニポロ)は鏡筒内が非対称なので注意。


         (撮影例:ビクセン・アトレックHR8x25の右鏡筒)

撮った画像は各機種の頁に載せました。

どの機種も内部はあちこち光ってます(^^; 価格とサイズが上がると光り方が少なくなる感じです。低価格や小型化など制約の強い機種は処理を省くしかないのでしょうね。


蛍光灯とLEDで撮影
ヒノデ双眼鏡の対物レンズを一度に蛍光灯スタンドとLEDスタンドライトで撮影してみました。
カメラのホワイトバランスは蛍光灯とLEDそれぞれにマニュアル設定、撮影はAF/AEです。

今回使用した蛍光灯とLED照明では、LED照明の方が微妙な色の違いがわかります。LED光は太陽光に似て特定波長に偏らないので、微妙な色の違いがわかりやすいようです。

マルチコート/モノコートと言っても、層数が同じでも、性能や原価はさまざまです。こうやって見るとその違いを見つけやすいかも。

B2のグラデーションの理由は光の反射する角度でした。かなり微妙な膜厚コントロールが出来ているようです。たった2万3200円の双眼鏡なのに。
一般的なマルチコートの反射は緑〜青緑色です。光の反射する角度を変えても色は変わりません。

蛍光灯    6x30-B2    LED
7〜9層フラットマルチコート


蛍光灯    6x30-B1    LED
3層マルチコート


蛍光灯    6x21-S1    LED
9層マルチコート


蛍光灯    6x21-A2    LED
5層マルチコート


蛍光灯    8x42-C2    LED
マルチコート


蛍光灯    5x20-A1    LED
マルチコート1面+モノコート


蛍光灯    6x21-N1    LED
マルチコート1面+モノコート


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bino    2012/5/5