ホームページ・TOP 双眼鏡/単眼鏡・目次

◆ ◆  双眼鏡 ヒノデ・8x42−C2  ◆ ◆


各社とも高性能機は8x42が中心です。最近は10万円以上のダハばかりでしたが、そこに日の出光学から高性能ポロが加わりました。

◆独特なボディ
従来のポロと違い、薄くて滑らかな形状で、持ちやすく扱いやすいです。薄くて丸いのでバッグへの収まりもいいです。C2は防水とゴムぐるみなのに715g、従来のポロより大幅に軽く各社の防水ダハ8x42と同等です。

◆しっとり柔らかく上質
しっとり柔らかく上質な見え方です。日の出サイトの説明通りに解像度も色合いも非常に優秀です。細かくチェックすると丁寧な作りや迷光処理などB1より良くなっています。
この柔らかい上質さはビクセン・アペックスプロと印象が似ています。デジカメで言うとシャープネスをぐっと下げたけど解像度は高い感じでしょうか。

独特の立体感!
対物レンズ間隔がB1より広く、立体感も強い。ポロらしくピントは深め(B1はもっと深い)

◆印象いろいろ
1.目がものすごく楽!ダハに多い目の違和感がないどころか、ポロの中でも超快適!(^ー^)
2.逆光気味でも影響は少ない、対物レンズに直射日光が当たると一部が白っぽくなりますが、他は普通に見えます。
3.最短距離が近い!一般的なポロは5〜10mと遠い。但し対物レンズが離れているので近距離は独特、こうなるので慣れて下さいね。
4.対物レンズ付近を持てば手ブレに有利です。ピントリングに指が届きません。
5.長いアイレリーフと広いアイポイント。アイポイントはB1より少し狭い。
6.アイカップは顔に届きます。途中と両端にクリックがあれば便利なのに。
7.視度調整はピントリング同軸で調整時のみ引き出します。
8.三脚取付ネジ有り。キャップは素手でもコインでも着脱しやすい。

1.C2は重さと横幅があるので片手で扱うのは難しいです。
2.近距離を見たり、直線や格子状の物を見ると、樽型歪曲と像面湾曲がB1より気になります。他は糸巻型が多い、個人的に樽型とこの湾曲の組合せは苦手(^^;
3.ピントリング回転方向はB1C2とN1A1A2が逆。全機種の統一をお願いします。
3.満月や強い光源で1ヶ所弱いゴーストがでます(ポロ特有?) B1は光源の形がはっきり、C2はぼやっとします。

◆インナーフォーカス
ピント合わせでも接眼レンズが動かず内容積が変わりません。防水性能維持に有利ですし不活性ガスの抜けも少ないと思います。外装やシールの劣化もあるので5年10年経ったらメンテ依頼を。

◆視力に合わせて
標準仕様の他に強度の近視用も準備してあるそうです。心配な方は購入前に日の出光学に相談を。また購入後に視力が変わっても再調整して頂けます。(下部参照)

◆要望:熟成とフラッグシップ
C2の柔らかな上質さや目の快適さは特別です。C2の非常に優れた素質を活かす為にも、ぜひ歪曲と像面湾曲の修正をお願いします。

普段A2を使っているせいでしょうか、C2の光学性能を磨き上げれば非常に魅力的な双眼鏡になると感じます。最新のレンズやコーティング、地道で丁寧な迷光処理や組立調整など、価格も上がるでしょうが、ヒノデのフラッグシップを見たい気がします。



ヒノデ・8x42-C2
レビュー:2011年9月

形式
倍率
口径
プリズム
コーティング

瞳径
アイレリーフ
眼幅調整
実視界
最短合焦距離
防水
サイズ
重量

直販価格
保証
ポロ
8倍
42mm
Bak4
レンズ・プリズム
全面マルチ
5.25mm
20mm
57〜72mm
6.2度
2.5m
防水

715g

35800円税込
3年


◆見え方◆
ヒノデB1・C2・アバンターの比較形式で、「見え方」の頁に記しました。(予定)


◆実測(サイズはアイカップや突起を含む)
 幅183x長126(アイカップ引出136)x厚53mm、重712g、開口径:対物41.2mm/接眼20.2mm
 眼幅56〜73mm、最短3.6m、ピントリング:最短〜遠景1.5回転/全2.0回転
 最短距離再調整:3.0m


◆レンズコーティング
 
 左から、 蛍光灯・対物レンズ−接眼レンズ、  LEDライト・対物レンズ−接眼レンズ

◆鏡筒内

  左:中心軸方向、 右:外側方向



◆ストラップ(1) 付属品
ちゃちな安物じゃなく、しっかりしたクッション素材(ネオプレーン)のネックストラップです。全長136cm、ストラップ部46cm幅3cm、先ひも幅10mm(取付幅12mm)。C2の重さに合わせてバネが強くなっています。一眼レフ用と同じく身体の負担を大幅に減らせるので必需品です。
健康のため、首に掛けないで下さい。肩にかけるか斜めがけをして下さいね。

◆ストラップ(2) 交換
付属品が傷んだり好みのものに交換する際は、先ひも幅10mm(取付幅12mm)の一般的な両吊りカメラストラップが使えます。種類も価格もよりどりみどり(笑)

◆付属ケース
表地の柄は好き嫌いがありそうですが、クッションと裏地付のしっかりしたケースです。フタはマジックテープで留めます。C2は幅が広いので縦に入れるとフタが留められません。

◆最短合焦距離の再調整
ベランダの鳥を見るとB1はピントが合うのにC2では合わない。条件を変えて最短距離をチェックするとB1とC2で数十cm違いました。そこで無理を承知でC2を一番近くに再調整できないか問い合わせました。
 (1) C2とA2は再調整できます。
 (2) 再調整は工場に送るので時間がかかります。
 (3) どこまで調整できるかは実機をチェックしてから。
年末近くでしたし急がないので再調整をお願いしました。

正月をはさんで1ヶ月半位で戻って来ました。再調整費用は無料でした。
工場と日の出光学のチェックでは、最短合焦距離が調整前2.7m、調整後2.6m。私の目では調整後2.9mでB1とほぼ同じ、無限遠も見えました。
目の視力(視度)は個人差もありますし、疲労や朝晩でも変化します。今回のように対応して頂けると有難いです。


ホームページ・TOP 双眼鏡/単眼鏡・目次

bino    2012/7/28